『拝啓、藪内正幸様』(藪内正幸美術館)

藪内正幸さんは著名な動物画家で、2000年に亡くなられている。私は彼の絵を野鳥の会の会誌や研究誌の表紙で見てきたので、馴染みのある画家である。

八ヶ岳山麓には藪内さんの原画を展示している美術館がある、という。今回紹介するのは、そこが発行している小冊子で、通信販売で入手が可能。

藪内正幸

本書は、生前に画家と接点があった人たちが、天国の画家に手紙を書く、という趣向で寄稿された文章が編纂されたもの。

写真家の叶内拓哉さん、音響研究者の松田道生さん、児童文学者の国松俊英さん、亡くなってしまったが根室の高田さん、鳥類画家の水谷高英さん、神戸宇孝(こうど・うたか)さん、小菅前旭川動物園園長ほか多数が寄稿している。マーリン通信の若杉さんも…。

内容から、藪内さんのお人柄が忍ばれるのはもちろんのこと、関わった人たちの多士済々ぶりにも驚く。

…で、トップバッターの塚本洋三さん。元・日本野鳥の会の研究部長〜副会長で、今はモノクロ写真のアーカイブを運営する会社を主催されているバード・フォト・アーカイブス

一度、アーカイブの中を覗いてみてほしい。ねっ、ちょっと変わった人だよね。今時、フィルムで撮影されたモノクロ写真を管理・運営する会社を主催するなんて!

昔のモノクロフィルムで撮影された写真は、もちろん歴史的な価値はたっぷりとあるのだが、中には、今のレベルから見たら「何コレ?」的な写真も結構多い。でも、「当時のツールで今、これが撮れるかい?」と聞かれると、うーんと唸るしかない。実際にトライしてみるしかないでしょう、という気持ちになってくる。例えば、ハリオアマツバメの写真

一方、現代のカメラ(Ex.EOS7D+400mm)で撮影するとこんな↓感じ。アマツバメの写真。
アマツバメ_20160617_bifuka

感度を上げることで被写界深度を稼ぐことができる。手ぶれ機能&動体モード付きオートフォーカスで追尾しながら、秒間何コマという超連写で撮れる。フォトショップを使えば画質をコントロールできて、トリミングも自由自在。

でもなんやろう、この違和感というか、申し訳なさというか、物足りなさというか…。
「ええやん、良い写真さえ撮れれば」と言ってしまえばそれまでなのだが…。

おっと、藪内さんの本の紹介がとんだ所に来てしまった。とにかく色々な発見がある本です。

(つづく)
プロフィール

桃姫の飼い主

Author:桃姫の飼い主
南極大陸を横断したグリーンランドハスキー犬『キンタ』を曾祖父に持つ由緒正しい駄犬『桃姫』とその飼い主が綴る、北の空の観天”呑気”

なお、ブログ中の拙い写真・絵画イラスト・文章等の著作権は放棄しておりませんのでご留意ください。

宣言:「私は原子力を利用しない世界を求めます」

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