北海道のハナバチ相の解明度は?

すみません、引き続きマニアックな話題です。

ロシア科学アカデミーのプロシュカリキン博士が「日本のハナバチ相はとてもよく研究されています」と教えてくれたので、なるほどそういうものかと考えたが、それを確認してみることにした。

まず、日本におけるハナバチ相の解明度を図に整理された方がおられる。ムカシハナバチ科の第一人者、幾留秀一氏である。

ハナバチ相の解明度合い_3
*『昆虫採集学 第二版』(馬場金太郎・平嶋義宏編、九州大学出版会、1991年)、p338より引用

図を見ると、北海道や九州の北部は解明度が高い。これはハナバチの研究者の密度を反映しているのではないか。北海道には北大の故坂上昭一先生や福田弘己先生、教育大函館の故棟方明陽先生がおられ、一時期、精力的にハナバチ相の調査がなされた。九州は言うまでもなく、ハナバチ研究のメッカだ。

次に地域の内訳を確認してみたい。北海道でハナバチ相調査が実施された地点を図示してみた。
ハナバチ調査地点_北海道_low

一見、北海道一円が調査されているように映るが、それでも広い北海道、これだけでいいの、というのが率直な印象。特に興味の対象であるムカシハナバチ属の仲間は大陸では乾燥地帯に多いとのことなので、北海道ではおそらくは草地環境を好むと思われる。それであれば、海岸沿いや河川沿い、高山帯などをもっと広く調査しなければ足りないような気がする。

次に調査結果の内訳(科毎の種数と個体数(カッコ内))を整理してみたい。
なお出典を整理すべきところと思いますが、後ほど追記にて対応します。
ハナバチ相調査の概要_2

まず気がつくのは、調査時期が古いこと。私がまだちっちゃい頃(汗)。手持ちの文献だけを整理したので、新しい調査結果が反映されていない可能性があるが、それを差し引いても、肝心のムカシハナバチ属(Colletes)の標本の少なさが目立つ。集計すると全体で123個体しか採集されていない。幾留先生が1989年にムカシハナバチ科の再検討をされた時、北海道関連分ではこれらの標本がベースにされたのではないだろうか、と想像している。

結論。ムカシハナバチ属は元々生息数は少ないが、それにしても、これまでの調査で北海道のムカシハナバチ相が十分に把握されたとは言えないのではないか。だから、アマチュアとして探索の対象としても、それなりの成果が得られるのではないか、と考え始めている。

続く(引き続き情報の収集に努めたいと思います)。
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桃姫の飼い主

Author:桃姫の飼い主
南極大陸を横断したグリーンランドハスキー犬『キンタ』を曾祖父に持つ由緒正しい駄犬『桃姫』とその飼い主が綴る、北の空の観天”呑気”

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