『死物学の観察ノート』(川口敏著)

動物、特に日本で観察される哺乳類に関する本である。


死物学の観察ノート―身近な哺乳類のプロファイリング (PHP新書)死物学の観察ノート―身近な哺乳類のプロファイリング (PHP新書)
(2001/06)
川口 敏

商品詳細を見る


著者はこの「観察」ということに重きを置く。「観察」には「仮説」が必要である、と説く。
「観察するには仮説が必要である。仮説がなければ何も観察できない」というダーウィンの
言葉が引用される。全くそのとうりで、何事も視点が大事だと感じる。たとえ調子外れの視
点でも…、無いよりはましだ。

著者が観察するのは「死体」である。解剖し、内蔵や骨格標本をコレクションする。動物を
観察する際のさまざまな視点(仮説)が提示され、そのストーリーにひかれる。しかし、最
後まで答えにたどり着くことはほとんどない。謎のままで終わることも多い。それはそれで
仕方が無い。日本の「死物学」の裾野は狭く、まだまだ欧米のレベルには達していないのだ
から…。

教育学部出身の著者が憂いているのは、中学〜高校で解剖実習がなくなりつつある現状だ。
教える側が面白がっていない授業ってのは全く面白くない。だから、著者のような、あるい
はゲッチョ先生のような先生がたくさんいてくれたらいいのに、と思う。

著者略歴を読むと、教育学部を卒業された後、教職には進まずに環境調査などでしのぎながら、
日夜、「死物学」の裾野を拡げられておられるらしい。
プロフィール

桃姫の飼い主

Author:桃姫の飼い主
南極大陸を横断したグリーンランドハスキー犬『キンタ』を曾祖父に持つ由緒正しい駄犬『桃姫』とその飼い主が綴る、北の空の観天”呑気”

なお、ブログ中の拙い写真・絵画イラスト・文章等の著作権は放棄しておりませんのでご留意ください。

宣言:「私は原子力を利用しない世界を求めます」

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる