『方舟に積むものは』(望月通陽著、筑摩書房)

『タンブリンマン』から一部を引用。

「机に向かっていても砂の椅子に腰掛けるより頼りなく、新しい紙をひらいてもきのうの絵の上をなぞるばかりの日はもう仕事は諦めて、ゆでたまごをつくるのである。」  「…踊らぬ足にはどんな靴も無駄である。ならば部屋に居て、じっとイメージが配達されるのを待てばよいのだろうが、実はとっておきの靴が一足あるのである。」  「ディランの歌うタンブリンマン。それも素朴なライブ盤。これが私を踊らせる靴。魔法のかかとのすり減ってしまうのがこわいから、時々そっと履いてみる。」

詩のような散文が、簡潔で力強いデザインの染め物とともに納められている。
どこをどう読んでも、創作者としての望月さんの繊細さと優しさが感じられる、素晴らしい一冊。
一字一句に私は励まされる。

『雲の消息』から一部を引用。

「…ある若者が高名な建築家に師事することになった最初の日、おもむろにシャープペンシルを取り出すと、こう言われたそうである。「まず鉛筆を削ることから始めなさい」」  「私はこれからも、どんな時代になろうとも、鉛筆の持つ静かな時間を訥々と削り出しながら、仕事に向き合おうと思う。」
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桃姫の飼い主

Author:桃姫の飼い主
南極大陸を横断したグリーンランドハスキー犬『キンタ』を曾祖父に持つ由緒正しい駄犬『桃姫』とその飼い主が綴る、北の空の観天”呑気”

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宣言:「私は原子力を利用しない世界を求めます」

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