わが銀河の発見  "The Discovery of Our Galaxy"

先日、娘達と天の川を見た時
「これは銀河系を内側から見ているんだよ」、と説明したんだけど、
ぴんと来ていないみたいだった。

自分が子供の頃、「そのこと」を知った時の驚きと感動がとても大きかったので、
娘達の反応にも期待したんだけどね。

高校生の時、近所の本屋で偶然、この本を見つけた。
貧乏な頃だったから、買うまでにやや逡巡した記憶がある。本屋を出たり入ったりしてね。
その時以来、ずっと傍にある本なんだが、あらためて読んでみると難しい本だね。

わが銀河の発見 (1974年)わが銀河の発見 (1974年)
(1974)
チャールズ・A.ホイットニー

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内容はタイトルのとおり、私たちが属する銀河(系)を発見するまでの物語。

主な登場人物は、
 コペルニクス:天動説
 ティコ・ブラーエ:惑星の観測・ウラニボーグ天文台の観測者
 ケプラー:近代的神秘主義者
 ガリレオ:望遠鏡による観測、木星の衛星の回転、天の川は星の集まり
 ニュートン:天体力学の基礎、脱出速度の図
 ラプラス:太陽系の惑星は何故同一平面上を同一方向に回転しているのか?
 ジャン・ジャック・ドルタス・ドゥ・メラン:オーロラは太陽風に起因する
 シャルル・メシエ/ピエール・メシャン:彗星捜索屋・そのための星雲のカタログ作成
 スウェーデンボルグ:太陽系の起源~初期の推論
 ライト/カント/ランバート:天の川のモデルを提示、ただし観測事実に基づくものではない
 ウィリアム・ハーシェル:観測事実により初めて銀河系の形を明らかにしようとした人、天王星の発見者、初めて天体が進化するという根拠を述べた人
 キャサリン・ハーシェル:W.ハーシェルの妹、ハーシェルの助手を務めた女性天文学者
 ジョン・ハーシェル:W.ハーシェルの一人息子、南天の星雲と二重星のカタログを作成、写真の再発見・開発者(ガラス乾板・”ネガティブ”の言葉を創った)
 フラウンホーファー:太陽スペクトルの観測
 キルヒホッフ/ブンゼン:太陽スペクトルの暗線が示す原子を特定、熱放射論
 ウィリアム・ハギンズ:アマチュア、渦巻星雲のスペクトルを初めて識別し、星の視線速度を測定した
 ヘンリー・ドレイパー:恒星スペクトルの写真撮影に成功
 ステファン・アレクサンダー/C.エアストン:天の川を渦巻星雲として初めて描いた、しかしデータなし
 ヘンリエッタ・リービット(女性):ケフェウス型変光星の周期-光度関係を発見
 シャープレイ:球状星団の分布から銀河系の大きさを推定
 ヘイル:100インチ反射望遠鏡を作成、後のハッブルの仕事に引き継がれる
 ハッブル:M33、M31のケフェウス型変光星の探索・観測から距離を計算、渦巻星雲が銀河系の外にあることを確認、渦巻星雲の系列を整理、24の銀河までの距離を観測し、距離に比例して増加する速度でお互いに離れていることを突き止める→膨張する宇宙

この本が自分にとってよかったことは、天文学史の中でのW.ハーシェルの偉大さを知ったことと、リービットという素敵な女性天文学者がいたことを知ったこと。

原本と比較して分かったことは、日本語訳が難解で、かつ誤訳がかなり混じっていること。要所で挿入される図や写真の位置が、日本語訳では散らばっていて利用しづらいこと。原本では分かりやすくレイアウトされています。英語で読める人は、原本の方が理解しやすい、かもです。


The Discovery of Our Galaxy (History of Science and Technology Reprint Series)The Discovery of Our Galaxy (History of Science and Technology Reprint Series)
(1988/08/30)
Charles Allen Whitney

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桃姫の飼い主

Author:桃姫の飼い主
南極大陸を横断したグリーンランドハスキー犬『キンタ』を曾祖父に持つ由緒正しい駄犬『桃姫』とその飼い主が綴る、北の空の観天”呑気”

なお、ブログ中の拙い写真・絵画イラスト・文章等の著作権は放棄しておりませんのでご留意ください。

宣言:「私は原子力を利用しない世界を求めます」

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