『おるもすと』(吉田篤弘著)

世田谷文学館20周年記念に出版された、活版印刷による本。
市販はされていない。直接、世田谷文学館まで問い合わせを。

内容は、なんてことのない話だが、ちょっとした言葉をきっかけに、様々な情景や匂いが蘇ってきたりする。崖の上の灯台、工場、石炭、パン、暮れ落ちる前の最後の陽の光、庭の野バラ…。

登場する人たちのイメージとしては、顔がぼんやりとしていて透けている感じ。『千と千尋の神隠し』で”六番目の駅”まで乗車する乗客、みたいなイメージといえば分かって貰えるだろうか?

著者あるいはクラフト・エヴィング商會(吉田篤弘・吉田浩美)の作品が心を捉える一つの理由は、自分が著者等と年齢が近いことがあるかもしれない。同じような時代を生きてきた。そして、子供の頃に経験した事をよく覚えている。決して裕福ではなかったが、一つ一つの季節が鮮明に脳裏に焼き付いて離れない。そんな感じが伝わってくるし、それに共感する。

長いあとがき(小冊子として挟まれていた)の冒頭には、「「マイ・ワイルド・アイリッシュ・ローズ」というささやかな曲があって、キース・ジャレットが弾くピアノのメロディーを耳にするたび、どうしても書き終えることのできない『おるもすと』という小説のことを考えてしまう」と書かれていた。

著者の言葉に共鳴するのも無理のないことだ。何故なら、この曲はしばしば当家のスピーカーからも流れてくる曲だから。

著者は12年間もの間、この小説を少しずつ書き続けてきた、とのこと。しかも、まだ終わったとは思えないのだという。そもそも小説に終わりってあるんだろうか?と著者は自問する。本という形態のために便宜的に一端休止しているに過ぎないのでは、と。特にこの小説はその感じが強い。幾通りもの終わり方、続き方があるように感じる。とても不思議な小説。

おるもすと


港での遊泳禁止

本日開会の第四回定例道議会で、「全道244漁港内での遊泳が禁止され、違反者には5万円以下の罰金が科せられる」条例案が可決、成立したもようだ。

若い頃、夏になると厚田や忍路の港で泳いだりしていたけど、あれは漁師さんに迷惑が掛かっていた、ということなのかな。もうしないだろうけど、ちょっと窮屈な感じはする。

昔は北大構内も車&オートバイの通行がフリーだった時代がある。そのうちに人の迷惑を顧みない、一線を越えるような人間が出てきてトラブルが続いた。その結果、事務方から学生の自主性は、警戒され、制限されてきた。

港でも一線を越える人間が増えてきたのだろう、と想像される。ちょっとした想像力が働くかどうかの違い。しかし、結果は大きくことなる。普段、使っている人たちへの配慮、尊重、遠慮。とても大事な事やと思う。

最近読んだ本について

『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ著、土屋政雄訳)

何より翻訳者の土屋氏のファンである、という理由で読み始めたのだが、最後まで著者の意図がよく分からなかった。土屋訳&カズオ・イシグロ著では『日の名残り』がかなり良かっただけに、ちょっと残念。もう一冊、彼の短編集『夜想曲集』の文庫も購入済みだが、少し間を空けることにしよう。

私を離さないで


『最後で最初のアイドル』(草野草々著)

著者の父君が大学時代に大変お世話になった先輩ということで手に取った本。おっと、手に取ったというのは正しい表現ではない。この小説はKindle版でしか入手できないからだ。第4回ハヤカワSFコンテスト《特別賞》受賞作 。内容はかなりぶっとんでいて説明するのは困難だ。アイドルを目指して挫折した少女が自殺、しかし彼女の友人によって復活し、暴走する太陽宇宙のエネルギーによって時空間を超越する主体になっていくのだが、一方で地球上の生命は絶滅してしまう。アイドルがアイドルたり得るのはファンがいるから、ということに気がついた主体は「意識」を有するファンを作り出そうと奮闘する。ほぼ全編、科学(特に天文學および医学)の込み入った話題によって肉付けされており、そちら方面にアレルギーのある方は数頁を読み進めるのも難しいかも。しかし、KIndle版のベストセラーNo.1!今後に注目!

51tl22N-5rL.jpg

”Nature's Engraver A Life of Thomas Bewick” by Jenny Uglow

タイトルが格好良い! 小口木版画の創始者、18〜19世紀に活躍した鳥類画家、Tomas Bewickの伝記。Abebooksから図書館廃棄本を購入。未だ半分といったところ。1700年代〜1800年代のイギリスの風物や事件、関係する人物なども丹念に描かれていて、それはそれで興味深いのだけれど、なかなか前に進まない(汗)。いったいどのような経緯で小口木版画を始めることになったのか、どうすればあのような素晴らしい鳥類の表現ができるのか、そのヒントを知りたくて読み始めた本。しかし、読みづらい英語に難儀しております。後半部分に期待!

Natures Engraver

雪雲進入

いやあ、この寒さ、たまらん(T_T)。11月にしていきなり真冬日じゃ。
夕方、生協屋上から北を見る。石狩湾から雪雲が進入してきている。真冬のような空模様だ。
sky_20161124.jpg

昨日輪切りにしたハッタンキョウのその後。
ストーブの前に置いておいたら、派手なひび割れが出現。
やっぱり一年くらいかけて、外でじっくりと乾燥させないとあかんみたいね。

ところで切り口を見て気がついたのだが、中心部はひび割れが少ない。
おそらくそこは、周辺部に比べて水分が少なく、かつ組織が緻密なのではないか。

ハッタンキョウ_3


ハッタンキョウ

先日、むらかみ農園さんからハッタンキョウの切り株を分けていただいた。
小口木版の材料を探していたのだが、相談してみるとハッタンキョウの幹はとても硬いという。

ハッタンキョウのキョウは杏。
バラ科モモ属の落葉高木。スモモの仲間だが、スモモとは別種とのこと。

夕方、暗くなってから、試しに一枚、輪切りにしてみた。
輪切りにしてみた、と書いたが、実際にはそんなに甘いもんやなかった(T_T)

とにかく硬い。そして、伐採後、日がたっていないので、まだ湿気っている。
さらにノコギリのメンテが最低で切れない。

おまけに今日は真冬日で、何が悲しくて日が暮れてから玄関先で丸太切りをせにゃあならんのか!?
筋肉も錆錆で悲鳴をあげ、お腹はペコペコ。
ハッタンキョウ_1

シベリア抑留のことをふと想起した。想像を絶する寒さと飢えの中の重労働。
あの環境から俺は生きて帰れただろうか?
抑留から戻ってきた画家・香月泰男氏のことを思い出した。

しかし、過酷な労働にもいつかは終わりが来る。その成果がこれ↓。
まだ湿気っているけど、十分、小口木版に使えそう。村上さん、ありがとう!!
ちなみに年輪を数えてみると、27〜28年というところでした。

ハッタンキョウ_2




Keith!!

久しぶりにKeith Jarrettを聴いた。

やっぱりいいな、と思う。特にグルーブ感が好き。
暗闇にぼやっとスポットライトを浴びて、くねくねする演奏スタイルも美しいと思う。
賛否両論あると思う。好きな人は好き。嫌いな人は嫌い。でも、俺は好き。

札幌に来ることに決めたのも、彼の1976年のサンベアコンサートの演奏を聴いたから。
高三の昼飯時の校内放送で。

これは1987年の東京での演奏。Summertime

トラップの回収

一昨日の14日に管住性ハチ類トラップの残り二カ所の回収を行った。
久しぶりに天候が回復。

この場所は広葉樹林と耕作放棄地がセットになっていて、フクロウの生息が期待できそう。
音声調査をしてみたい環境。
sky_20161114.jpg

仕掛けたトラップを時々覗く。しめしめ泥で塗り固められている!
トラップは無事回収できた。後は竹を割って中身の観察しなければ。
trap_20161114.jpg

竹筒トラップの中身

昨日回収してきた竹筒トラップの中身を確認することにする。試しに内径が一番小さい竹筒トラップ(4mm程度)を割ってみたところ、10本中2本にハチ類の営巣を確認した。例えば、こんな感じ。
TN-2016-002-1.jpg

仕切り材は木材の屑が使われているように見える。さらに入口側(右側)の2室にはクモの足(葉っぱのように見えるのがソレ)が残されていた↓。このように種によって「仕切り材」や「幼虫の餌種」が異なり、それによって大凡の種類が分かる。本種はどうやらドロバチ科の一種らしい。
TN-2016-002-2.jpg

試しに繭を破って中身を確認してみたところ、前蛹が入っていた。ノソノソと動く。生きている。
TN-2016-001-1.jpg

全ての繭を9ccのガラス瓶に入れ、脱脂綿で蓋をした。こんなんでいいのかどうか?、とても不安だが、来春に羽化するのを待つことにする。
TN-2016-001-2.jpg

久しぶりに気温上昇

久しぶりに気温が上昇して、積もっていた雪が融けた。
午前中、郵便物を出しにポタリング。
autum_20161112.jpg

午後は春に設置した竹筒トラップを一カ所回収してきた。

夜、室内にて一番小さなトラップの覆いを外してビックリ!
クモがワラワラを逃げ惑い、部屋中に拡散していった。キョエエ〜。
巣を数えたら23個もあった。何匹か取り逃がす。
insect_20161112.jpg

積雪20cmオーバー

札幌は季節外れの大雪。
snow_20161106_2.jpg

桃姫は屋根の雪が落ちるので、だっこして家の中に入れた。
夜、トイレをさせるためにカミさんが外に出したところ、何とか歩き始めた。
そのまま散歩に…。

予想されたことだが、家から遠ざかる方向には歩くが、家の方向には決して歩かない。
車を緊急に出動。強制的に乗せようとするが、乗ろうとしない。かたくなな犬は厄介だ。

最後はビーフジャーキーで釣りながら、何とか引っ張って家まで戻った。
たいした距離ではなかったのだが、これはもう散歩には行けないかも。

牡丹雪

今日は朝から湿った雪。それも超ーでっかい牡丹雪!
計測した範囲では長径が最大で7〜8cmもあった。

snow_20161103_1.jpg

snow_20161103_2.jpg

桃姫 続報

桃姫は昨日よりも動きが鈍い。
左足が痛くて動かせないので、びっこを引いて少しずつ移動するしかない。
時々痛むようで、クーンと鳴く。鳴く度にさすりに外に出る。

食欲はまだある。

sky_20161102.jpg

桃姫 急変!

今朝から前足を引きずって歩き始めた。

…というか、あまり動けない。

夜、呼んでも出てこない。木の下で寝ているので、

口元に餌を置いてやると、何とか食べ始めた。

しかし、食べ始めたら完食。
プロフィール

桃姫の飼い主

Author:桃姫の飼い主
南極大陸を横断したグリーンランドハスキー犬『キンタ』を曾祖父に持つ由緒正しい駄犬『桃姫』とその飼い主が綴る、北の空の観天”呑気”

なお、ブログ中の拙い写真・絵画イラスト・文章等の著作権は放棄しておりませんのでご留意ください。

宣言:「私は原子力を利用しない世界を求めます」

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる